円錐角膜の治療
Keratoconus日本における治療の現状
ハードコンタクトレンズには円錐角膜の進行をとめる効果はまったくありません。
しかし、いまだに多くの日本の眼科医がハードコンタクトで進行をとめられると信じています。「ハードコンタクトは痛くてつけられない」と訴えても、無理矢理処方された患者さまが少なからずおられますが、ハードコンタクトを無理して使用する必要はありません。
その一方で、日本では保険で行える円錐角治療が末期に対する角膜移植しかない現実があります。つまり、放置するしかないということになります。
進行予防の「治療」と視力を回復させる「矯正」を分けて考えると分かりやすいです。
海外には角膜クロスリンキングという円錐角膜の治療があります。前眼部OCTで検査すれば、小学生・中学生の早期円錐角膜でも発見できます。改良型の角膜クロスリンキングは14歳未満でも安全で、良好な結果が得られています。「視力が下がる前に進行をとめる」が世界のスタンダードです。
治療は円錐角膜研究会所属の杉本栄一郎医師が行います。
角膜クロスリンキング
角膜にリボフラビン(ビタミンB2)を点眼し、365nmの波長の紫外線を照射すると、角膜実質のコラーゲンが結合し、角膜強度が増します。コラーゲン結合のことを架橋(クロスリンキング)と呼びます。角膜が硬くして、円錐角膜の進行を抑えます。
当院では改良型の角膜クロスリンキング(以下、エピオン法)を行っています。従来の角膜クロスリンキング(以下、エピオフ法)では、角膜の表面の上皮(エピ)を取り除くため、術後1週間は痛みを感じたり、見え方の回復に時間がかかる欠点がありました。エピオン法では、上皮を温存することにより、痛みが少ない、視力の回復が早い、合併症が少ないという利点があります。
麻酔薬を点眼します。
10分間、リボフラビンを点眼します。
5分間、角膜に紫外線を照射します。
費用
角膜クロスリンキング | 片眼 19.8万円 |
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※税込・保険外診療